農家民泊活性化へ「伊那協議会」設立
伊那市観光協会は29日、農家民泊の受け入れ農家でつくる「伊那民泊協議会」の設立総会を市防災コミュニティセンターで開かれました。農家主導によるネットワークを構築し、交流や情報交換を通じて農家民泊の活性化につなげていく狙いのようです。現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため受け入れを中止しているが、コロナ後も見据えながら受け入れ体制を整え、地域全体の底上げを図るとのことです。
同市では滞在型、通年観光を目指し、同協会が主体となって2012年から農家民泊の取り組みを本格的に始めました。豊かな自然や農林業、歴史、文化、食などの素材を生かし、都会からの修学旅行や教育旅行、インバウンド(訪日外国人)の受け入れを積極的に進めています。
同協議会では目的として会員相互の情報共有により、おもてなしの心や技量の向上を図りつつ、やりがいのある活動を目指すと規定。今後も同協会が窓口となって受け入れ農家の手配や調整を行っていく体制に変わりはないものの、受け入れの金額や内容に農家側の意見を反映する仕組みを整えました。
設立総会には農家や同協会関係者約20人が出席。同協会の 伊藤隆博事務局長はあいさつで「コロナでモチベーションを保つのは難しいが、こうして顔を合わせながら受け入れ準備を進めていきたい」と呼び掛けました。
総会では会長に福神淳さん(62)=高遠町=を選出し、会則を承認しました。福神会長は「情報交換や交流、意見を言う場として皆さんとともに民泊を盛り上げていきたい」と協力を求めました。
同協会によると、現在の登録農家数は62軒(市外の4軒を含む)。一時は80軒を超えていたこともありましたが、高齢化や家庭の事情などから休止している農家もあり、受け入れ農家の拡大が課題となっている。当面100軒を目標に農家の掘り起こしを図っていく方針のようです。
【参照ニュース】長野日報web : 農家民泊活性化へ「伊那協議会」設立